台湾向けLP(ランディングページ)は翻訳だけでは売れない!現地に響くデザインの秘訣

北海道の企業が台湾向けのLP(ランディングページ)を制作する際、もっとも陥りやすい罠が「日本語のLPをそのまま翻訳して終わり」にしてしまうことです。

「画像もテキストもプロの翻訳家に依頼したから完璧だ」
そう思って広告を回しても、驚くほど売れません。

なぜなら、日本と台湾では「売れるデザインのルール」も「刺さる言葉の選び方」も全く異なるからです。現地の文化やWeb閲覧習慣を無視したLPは、台湾の消費者にとって「違和感」でしかありません。

この記事では、数多くのD2Cブランドを支援してきたEntechが実践する、「台湾で確実にコンバージョン(購入)させるためのLPデザインと構成の秘訣」を解説します。

誤解1:「日本のきれいなデザイン」は、台湾では「寂しい」?

日本(特に最近のD2C)のデザインといえば、余白をたっぷりと取り、洗練されたミニマルなトンマナ(トーン&マナー)が好まれます。
しかし、これをそのまま台湾に持ち込むと失敗します。

キーワードは「熱鬧(Rè nào)」

台湾の消費者は、「熱鬧(賑やかさ、活気)」を好む傾向にあります。
日本の感覚で「おしゃれでシンプルなLP」を作ると、台湾の方には
「情報量が少なくて寂しい」「人気がなさそう」とネガティブに捉えられるリスクがあるのです。

  • 日本のLP: 余白美、情緒的な写真、行間を空ける。
  • 台湾の売れるLP: 情報密度が高い、文字が大きくて太い、色は鮮やか(赤や金が好き)。

私たちは、北海道ブランドの上品さを残しつつも、「お得感(特典)」や「成分の凄さ」を強調するパーツを、日本版よりも一回り大きく、派手にデザイン修正します。この「温度感のチューニング」がCVR(転換率)を大きく左右します。

誤解2:直訳コピーでは「CP値(コスパ)」が伝わらない

日本のコピーライティングは「情緒的」です。「雪解けのような口どけ」「私らしい毎日を」といった、ふんわりとした表現が好まれます。
一方、台湾の消費者は世界一シビアと言われるほど「CP値(コストパフォーマンス)」を重視します。

「で、私に何の得があるの?」に即答する

直訳しただけの「ふんわりコピー」は、台湾ではスルーされます。もっと直接的で、具体的なメリット(ベネフィット)を提示する必要があります。

  • 翻訳(NG): 北海道の自然が育んだ、奇跡の一滴。
  • ローカライズ(OK): 北海道・札幌直送!1本で3役、エステ代が月5,000円浮く高コスパ美容液。

このように、「具体的数字」と「金銭的メリット(お得感)」を前面に出した構成に変えることが、台湾LPの鉄則です。AI翻訳では、この「売り込みの熱量」までは変換できません。


秘訣1:あえて「日本語」を残して信頼性を上げる

ここが非常に重要なテクニックです。
「台湾向けだから、全て繁体字(台湾の漢字)にしなくては」と考えるのは間違いです。

実は、台湾の消費者は「日本の漢字」を見ると、「これは日本からの輸入品だ(=品質が高い)」と直感的に認識し、信頼度が上がるというデータがあります。

Entech流「ハイブリッド言語」戦略

私たちは、以下のような箇所はあえて日本語のまま(もしくは日本語+小さく繁体字)デザインします。

  • 商品ロゴ: そのまま日本語でOK。
  • 「北海道産」「日本製」のアイコン: 絶対に日本語のままにする。
  • 権威性パーツ: 「楽天ランキング1位」などのメダル画像も、日本語の方が「日本のランキングなんだ」と伝わり、箔がつきます。

「読みやすさ」は繁体字で担保し、「ブランドの出自(日本っぽさ)」は日本語で演出する。この絶妙なバランスが、競合商品との差別化に繋がります。


秘訣2:スマホ特化の「長尺・全部入り」構成

台湾のEC利用は、日本以上に「スマートフォン」がメインです。そして、台湾のユーザーは「購入前に不安要素をすべて潰したい」という慎重な国民性を持っています。

そのため、売れるLPは必然的に「縦に長い」構成になります。
「長いと読まれないのでは?」という心配は無用です。彼らは興味があれば、スマホで高速スクロールしながら下まで読み込みます。

必須のコンテンツブロック

日本のLPから情報を削るのではなく、逆に以下の情報を「追加」してください。

  1. Q&A(FAQ): 配送日数、関税、返品ルールについて詳細に書く。
  2. UGC(口コミ): インフルエンサーが商品を持っている写真を大量に並べる。
  3. 使用手順(How to): 動画やGIFアニメを使って、使い心地を視覚的に見せる。

「情報は多すぎるくらいが丁度いい」。これが台湾LPの正解です。

まとめ:翻訳は「言葉」ではなく「文化」を変換すること

台湾向けのLP制作で成功するためのポイントをまとめます。

  1. デザイン: 「余白」よりも「賑やかさ(熱量)」を重視する。
  2. コピー: 情緒的な表現より、「CP値(コスパ)」と「数字」で攻める。
  3. 信頼性: 全て翻訳せず、要所に「日本語」を残して日本ブランドであることを強調する。
  4. 構成: 不安を払拭するために、情報は詳細まで載せきる(長尺LP)。

LPは、24時間働き続けてくれる「最強の営業マン」です。
しかし、言葉が通じず、見た目も頼りなければ、商品は一つも売ってくれません。

株式会社Entechでは、単なる翻訳代行ではなく、「台湾人が買いたくなる心理」に基づいたLPの構成案作成からデザイン、実装までをワンストップで支援しています。
「今のLPのどこが悪いのか診断してほしい」「翻訳したけど反応がない」とお悩みの方は、ぜひ毎月5社限定の「無料越境EC診断」をご活用ください。

北海道ブランドの魅力を、台湾の心に響く形に変換し、売上の最大化をお手伝いします。

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