クラウドファンディングは「出した後」が勝負!支援終了後のEC販売へスムーズに繋げる方法
クラウドファンディングを検討中の皆様、目標金額の達成だけをゴールに設定していませんか?実は、ECマーケティングのプロの視点から言えば、クラウドファンディングは「資金調達」であると同時に、本格的なEC販売に向けた「テストマーケティング」の場に過ぎません。多くのプロジェクトが、支援期間終了後に販売が失速し、そのまま消えていくのをご存知でしょうか。
本記事では、単なる資金集めのノウハウではなく、支援終了後も売れ続けるための「勝てるロードマップ」を解説します。特に北海道のような地方から全国へブランドを発信したい事業者様にとって、この「出口戦略」こそが事業存続の生命線となります。
クラウドファンディングの「やり方」の本質は出口戦略の設計にあり

クラウドファンディングの「やり方」を学ぶ際、ページの作り方やリターンの設定ばかりに目が向きがちですが、最も重要なのは「プロジェクト終了後の一般販売(EC展開)をいつ、どこで、どのように行うか」を事前に決めておくことです。
なぜなら、クラウドファンディングで獲得した顧客(支援者)は、あなたのブランドの最初のアドボケイト(擁護者・ファン)になる可能性が高いからです。支援期間が終わった瞬間、何の受け皿も用意していないと、せっかく集まったファンの熱量は急速に冷めてしまいます。
具体的には、プロジェクト開始前から自社ECサイト(ShopifyやBASEなど)や、Amazon・楽天市場への出店準備を進めておく必要があります。リターン品を発送するタイミングで、自社サイトへ誘導するチラシやQRコードを同梱し、「次はどこで買えるのか」を明確に案内することが、LTV(顧客生涯価値)を高めるための鉄則です。
結論として、クラウドファンディングの成功とは「目標金額の達成」ではなく、「一般販売へのスムーズなバトンタッチ」が完了した状態を指すのです。
<h3>支援者の声を活用した「商品力」と「ページ」のブラッシュアップ

クラウドファンディング期間中は、単に支援を待つだけでなく、徹底的なデータ収集と改善を行うべき貴重な時間です。
これは、支援者が書き込む「応援コメント」や、問い合わせ内容には、一般市場で売るためのヒントが詰まっているからです。ECの研究者としての経験上、自分たちが「売り」だと思っていたポイントと、顧客が「魅力を感じた」ポイントがズレていることは往々にしてあります。
例えば、北海道産の海産物を扱うプロジェクトで「鮮度」をアピールしていたつもりが、支援者からは「小分け包装で使いやすい」点が評価されていると分かったとします。この場合、その後のECサイトの商品ページや広告クリエイティブでは、「小分け・便利」という訴求をメイン画像(サムネイル)に採用するべきです。
このように、クラウドファンディングを「市場調査の場」として利用し、そこで得たフィードバックを元に、一般販売用のECサイトやパッケージデザインを修正・改善することこそが、息の長い商品を作るための正しい「やり方」です。
【注意喚起】安易なOEM品や粗悪品はブランドの寿命を縮める

ここでECのプロとして、強く注意喚起をさせていただきます。クラウドファンディングのブームに伴い、海外の安価な既製品にロゴをつけただけの「安易なOEM品」や、スペックを偽った「粗悪品」を見かけることが増えました。
こうした商品は、一時的に資金を集められるかもしれませんが、EC販売へと繋げる段階で必ず失敗します。なぜなら、ECの世界では「レビュー(口コミ)」がすべてだからです。クラウドファンディングで届いた商品が期待外れであれば、SNSやブログであっという間に悪評が広がり、その後のAmazonや自社サイトでの販売は不可能になります。
具体的には、北海道ブランドを謳いながら中身が伴わない商品を出せば、事業者自身の信用だけでなく、「北海道産」という地域ブランド全体の信頼さえも毀損しかねません。
結論として、目先の利益のために品質を犠牲にするのではなく、支援者が友人に自慢したくなるような「本物の価値」を作り込むこと。それが、結果として長く愛されるECビジネスを構築する唯一の近道です。
北海道ブランドこそ「ストーリー」でECの全国展開を狙え

最後に、北海道の事業者様に向けて、地域性を活かしたEC展開の優位性についてお伝えします。
北海道の産品は、それ自体が強力なブランド力を持っていますが、クラウドファンディングとECを組み合わせることで、物流のハンデを乗り越え、利益率の高い直販モデルを構築することが可能です。
物理的な距離がある北海道だからこそ、商品の背景にある「生産者の想い」や「開発秘話」といったストーリーが、購入者の感情を動かします。クラウドファンディングのプロジェクトページで語った熱いストーリーは、そのまま自社ECサイトの「About Us」や商品詳細ページに転用できます。単にモノを売るのではなく、北海道の空気感や体験ごと届けるという意識が重要です。
例えば、冬の厳しい環境下で作られた農産物なら、その厳しさと雪解けの喜びをストーリーとして発信してください。それに共感して支援した人は、一般販売開始後もリピーターとなり、あなたのECサイトを支える優良顧客となってくれるでしょう。
クラウドファンディングを「単発のイベント」で終わらせず、「持続可能なEC事業の入り口」として捉え直すことで、北海道から全国、そして世界へ通用するブランドを育てていきましょう。

